枕の高さはどうやって決めるの？

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Ｍａｉｌ

＊枕の高さはどうやって決めるの？＊

「正しい寝姿は、立っている時の姿勢になることだ。」とよく言われておりますが、立った姿勢ありのままで頚椎湾曲の深さを計る方法では、頚椎前傾や後湾のある場合、測定値がそのまま枕の高さとなってしまい、誤りを招きやすいことに気付きました。
それでは、立っている姿勢と寝ている姿勢は、どう違うのでしょうか。

立　　位	仰　　臥
頭の重さが脊椎に掛かり、重力の影響も受け、Ｓ字形といわれる脊椎形状を作って体のバランスをとっている	頚椎の湾曲は極端にはのびませんが、枕の高さが正しければ、胸椎、腰椎、仙椎などすべてがキレイに伸び、腰椎のアーチが消え、腰椎が布団につきます。絵で見る枕のチェックポイント参照

上記をふまえ、測定値をもとに適合する高さを求め、それを実行値としてデーター化したのが下記のグラフです。

枕を当てた時の寝姿勢は普通決まっております。仰臥は枕の中央部、横臥は枕の両サイドを使いますので、両サイドの高さを中央より少し高くすることで、肩を抜いた楽な横臥姿勢を作ることができるのです。
頚椎部３cmの場合でも両サイドの高さは４cmか５cmあれば良いでしょう。（枕の構造図参考）高枕を使い続け、すっかり猫背になってしまった方でも正しく枕を合わせれば、４cmか５cmの枕で充分満足されるようになります。「絵で見る枕のチェックポイント」を見ていただければ分かりますが、高さがたった１cm違っただけで肩や腰の浮いた苦しい寝姿勢になってしまいます。
枕の高さの判断は、呼吸と表情をチェックし、穏やかな表情と腹式呼吸が見られれば、ピッタリ合っていると判断できます。

＊頚椎湾曲の深さの測り方＊　

図　１

測り方

※	自分では測れませんのでペアを組んで計りあいましょう
１．	自然に立ちます
２．	首の付け根、背中の線に添えて掌を垂直に立てます
３．	首の中程の湾曲の一番深いところと掌の間が何cmあるかを計って下さい。
	図１矢印部分の長さが枕の首がのるところの高さの目安となります

測定値がそのままあなたの枕の頚椎部を支える高さにはなりませんので注意して下さい。
背筋をまっすぐに伸ばせるように努力して下さい。実効値は3cmに近づき姿勢が良くなります。

＊頚椎湾曲の計った深さが枕の高さではない＊

1.頚椎湾曲の深さの分布
（20代～70代）
調査期間：平成10年1月～8月

湾曲の深さ (cm)	人数 (名)	構成率（％）
2.5	1	0.2
3.0	100	18.7
3.5	222	41.6
4.0	165	30.9
4.5	23	4.3
5.0	15	2.8
5.5	2	0.4
6.0	5	0.9
7.0	1	0.2
合　計	534	100.0

2.実際の枕の高さ

枕の高さ (cm)	人数 (名)	構成率（％）
2.5	22	4.1
3.0	493	92.3
4.0	17	3.2
5.0	2	0.4
合　計	534	100.0

上記のデータを見ていただくと、必ずしも頚椎湾曲の計った高さが枕の高さでないということがお分かりになると思います。女性の場合は、頚椎湾曲の深さは背筋をまっすぐに伸ばすことができれば90%以上の方が３cmになります。小学校５・６年生くらいまでは、まだ頚椎湾曲も固定化しておりませんので２cm～2.5cmとみてよいでしょう。また、30、40代の男性でも３cmが主体となります。（180cm以上の身長の方は４cmになります）後頭部の高さは、個人差がありますので、枕を良くあわせて下さい。
自分に合った快適な高さで、良い寝姿勢を作ることが枕の大切な役目なのです。

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